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【POL×HRBrain対談】エンジニアの採用と定着のためにすべきこととは

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近年、HRTechの導入を進める企業様が増えています。 その背景には、優秀な人材の獲得競争が激しくなっており、獲得した人材の定着の重要性が高まってきていることがあります。特にエンジニアの採用や定着は多くの企業様の悩みの種となっています。 

今回は、目標と評価を成長につなげる人事評価クラウドサービスを提供するHRBrain社の川田氏と理系学生のダイレクトリクルーティングサービスを提供するPOL社の松崎との対談です。サービスを提供する側のHRTech企業が、自社採用や定着のためにどのような取り組みをしているのか、 成功から失敗まで包み隠さず語っていただきました。

 

■登壇者プロフィール

株式会社HRBrain VP of Engenieering
川田浩史氏
(株)サイバーエージェント入社後、サーバーサイドエンジニアとしてコミュニティサービス、ゲーム、マッチングアプリなどの開発に従事。新規事業の立ち上げを多く経験し、エンジニアリーダー兼スクラムマスターとしてプロジェクトを統率。2017年(株)HRBrainに入社後、エンジニアとカスタマーサクセスチームの連携やプロダクト改善、採用などを推進。

株式会社POL 執行役員兼LabBase事業責任者
松崎太河
サービス立ち上げ期にインターンとしてPOLに参画。 月100人以上の理系学生に会いながら、LabBaseサービスを成長させる。 その後法人責任者を務め現在POLの執行役員兼LabBase事業部長を務める。

 

■目次 ———————————————————————————————————-

  ・新卒を採用するのに早すぎることはない、しかし見極めは重要

  ・定着に重要なのは、長期的な視点と組織文化の浸透

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新卒を採用するのに早すぎることはない、しかし見極めは重要

(松崎)
LabBaseの利用企業様は、社員数が5名くらいの規模から数万人規模の会社まで幅広いです。社員数が5名くらいの規模の会社でいうと複数社あり、そういった事実からも、新卒採用に踏み切るのに早すぎることはないと思います。そういった企業の中には、長期インターンで人数を集めて、その中から優秀な人がいれば、新卒に繋げるという流れの会社もあります。機械学習のような分野では、社員より学生さんの方が分野への知見が深いというようなこともあるので、新卒採用は無視できなくなってきています。

(川田)
HRBrainでは、まだ新卒採用用の選考などはやっていないものの、インターン経由での採用はしています。

新卒エンジニアを採用する時に重要なのは育成できるかどうか

(松崎)
育成できるかという観点がとても大切です。育成できるかどうかは、学生のスキルレベルと自社の育成体制によります。ほぼ経験がなく0から教えるというようなスキルレベルか、ある程度研究やインターンを通して開発できるというようなスキルレベルか。どこまでを育成できるかを社内の育成体制と照らし合わせて決めるのがいいと思います。インターン生を採用した企業さんの中にもいくつかパターンあって、エンジニアチームにマネジメントが得意なメンバーがいて、学生を育成して、採用まで繋がった企業もあれば、エンジニアチームにマネジメントできるメンバーが少なく、思った以上に育成に工数がかかって採用まではいかなかった企業もあります。なので、どこまでを育成できるかを、学生のスキルレベルと、自社の育成体制とで照らし合わせて考えるのは重要です。

(川田)
HRBrainもいずれは新卒をとりたいと思っています。6月からWeb開発をやりたいけど経験はないメンバーを迎え入れます。最初は開発外の業務を担当してもらいながら開発メンバーとしての育成もやりたいと考えていて、その人に対してうまく育成できれば、新卒もとろうと思っています。採用したけど、うまく育成できませんでしたというのは、相手にとっても良くないです。自分が新卒でサイバーエージェントに入った時は、かなり育成してもらったので、ある程度体制は整えた上で新卒をとっていきたいと思っています。初めから、ここまで育成できるというラインを引くのは難しいのでこういった形をとります。

(松崎)
POLでは、会社の中で未経験のインターンや未経験中途社員のエンジニアも採用したことがあります。未経験中途社員は珍しいと思いますが、彼は1年半後くらいには、開発のリードエンジニアに成長しました。技術力はまだまだな部分もあるが、今後もかなり成長すると思っています。上手くいった理由としては、他社から学んだことが大きいです。POLだと、FINCのエンジニア育成の仕組みを作った南野さんにエンジニアの育成方法を聞きに行きました。その内容をもとに、社内向けにプログラムをカスタマイズしました。そこから考えるに、最低限何をしないといけないのかというと、育成がうまくいっている企業の型を学ぶのが大切かと思います。加えて、いきなり入社してもらうのではなく、半年ぐらいインターンで働いていただいて、お互い判断の余地を残したのもよかったと思っています。

(川田)
プログラミングは自分でも学べると思っています。なので、手取り足取り教えるということはしません。育成で教えるのは、調べ方だったり、仕様書などのファイルのありかというようなところです。あとは、必要な情報がいつでも見れる状態にしておくのが大事だと思っています。また、誰に聞けばいいのかを用意しておくのも大切だと思っているので、メンターのような制度も入れたいです。この場合のメンターは評価者ではありません。こんなこと知らないんだと知られても損得のない斜め上の先輩にきけることが重要ではないかと思っているからです。最近HRBrainでは、評価者ではない人と接するために、採用担当と入社してから1週間連続で1on1するという取り組みを始めました。相談しやすい人を作ることができるのではないかと思っています。

(松崎)
POLでは、定期的な1on1や、バディを組んでメンター側は週1ぐらいで知見の共有をしたりしています。最近、力を入れて取り組んでいるのは日報です。実は先日、POLのエンジニアの日報がQiitaさんにとりあげられました。内容は、自分の学んだことを書くとか、わからなかったことをアウトプットするというものでしたが、こういった取り組みは、上司からすると相手の悩みに気づいて手助けしやすくなります。POLでは、上司も自分が何に悩んでるのかをさらけ出していて、それによってインターン生とかも、わかんなくて悩んでいることなどを吐き出しやすくなっていたりします。

新卒の見極めはその人の経験の深掘りから

(川田)
新卒だから見る観点というのは特にありません。ただ、中途と違って、経験があるわけではないので、学生さんが何かに興味があるという話になった時に、それについて実際に自分で調べたのかどうかなどは大切かなと思っています。

(松崎)
川田さんのおっしゃる通りで、学生さんがエンジニアに興味がありますってなった時に、どんなを行動したのか聞きます。そこで、何もやってないという方は、エンジニア向いてないのではないかなと思います。なので、採用面接の時には、経験したこととか取り組んだことを聞いて、理解度とか工夫の度合いを深掘りしていくのが大切かなと思っています。

自社のポジショニングを正しく理解することが内定への近道

(松崎)
採用における失敗には2つあると思います。とったけれど上手くいかなかったというパターンと、とりたかったのにとれなかったというパターン。新卒では後者が多いです。エンジニアの学生をの採用でよく聞く失敗例は、内定を出したが辞退率がとても高かったというものです。
エンジニアの学生の中でも特に就活に対する意識高い学生は、様々なLTに出たり、逆求人イベントにでることで内定カードを集めて、安心した状態で第一志望を受けます。企業はそれに気づいておらず、良い学生に内定出せたが、蓋を開けてみたら辞退率が非常に高かったという話は本当によくあって、そういう相談を受けることが多いです。そういった場合、僕たちは、研究を頑張っている学生さんを推します。彼らは、研究に集中しているのでそれほどたくさんの企業を受けません。よって内定承諾率は高いです。内定自体をそれほど持っていないことが多いくらいです。このギャップを攻めるのが鍵だと思います。
エンジニアの中には、プロ就活生も多いです。4つイベントがあったら、3つ参加しているといった学生も多いです。その層を採りにいくには、内定辞退率考えて母集団作らないと厳しい。もし、そのレッドーオーシャンをとりにいくのであれば、待遇などを一定水準以上にして他社と戦えるようにしましょうと提案します。具体的には、一部給与水準高いコース作ってもらうとか。あとは、学生との接触面積をあげるとか。

(川田)
HRBrainは待遇面でいうとそれほど市場とかけ離れていません。ただし、メルカリなどはとても水準が高いので、待遇では戦えない。なので、個別で何を求めて転職してるのかはきちんと聞くようにしています。そのために、ラフな雰囲気の面接にしています。例えば、子育てが大変で働く自由度求めてる人に対しては、その観点で弊社で叶えられることについて話すのを心がけています。現在の内定辞退率はそれほど高くないです。

 

定着に重要なのは、長期的な視点と組織文化の浸透

評価には事業面と組織面、両方の観点が必要

(川田)
エンジニアの目標管理は2軸でやっています。1つは事業が成長するための事業軸、もう1つは技術目標または組織貢献の軸。事業軸というのは、自分がやってるPJを具体的にどうよくするかというものです。例えば、すごく重いページがあってそのレスポンスの速さを何秒にするとか、PJ新規開発だったらポイント数、イシュー数の消化数とか、LPだと、Googleで見れるスコアをどれくらいにするにするかとか。一方で技術目標または組織貢献の軸を置いているのも理由があります。技術目標は、成果に結びつきにくいが将来的には活かせる、というような新しい技術の習得も大切だと考えているからです。組織貢献だと、発信を強めて市場で自分の名前売るというようなものは、採用に効くからです。そういった取り組みも大切だと思っています。
目標の立て方としては、エンジニアだけにしかわからない目標は立てないようにしています。それは、最終的には全て事業に結び付くと思っているからです。なので社長でも、営業のメンバーにも理解できるような言葉にして、かつ出来るだけ定量的な目標を立ててもらっています。

(松崎)
POLの評価軸はBIz,Devで違いはなく、OKRへの貢献度とバリューの体現度の2つです。
どちらかだけではだめで、特にPOLでは他社よりバリューを大切にしていると思います。創業時から、組織を重要視していて、社員が2人の時から組織図を書いていました。マインドが高いメンバーでその組織図をどう埋めていくかを大切にしていました。それは新卒でも同じで、例えばGrowing Togetherというバリューあります。POLは、クライアントさん、ユーザーさん、メンバー、社会と一緒に成長する、という意味のバリューなので、自分が自分がというような成長の方向性が内向きの人は合わないかなと思っています。なので、バリューの浸透のために、POLでは合宿を行なっています。年5.6回、50人くらいでやります。1日目はマインド、組織に対するワーク、2日目は事業戦略理解に対してのワークをしていますが、そこではとにかくバリューを意識するよう設計しています。それを頻度高くやっているうちに、バリューが好きな人が増えてきて、あらゆる場面でバリューが出てくるようになりました。あとは、もともと9つあったバリューを覚えられないと思ったので、3つに絞りました。

(川田)
HRBrainではバリューはすでに組織にあったものを言語化していて、今、言葉自体には重みはおいていません。ただ、もともとあったものなので、それを体現している人は多いかなと思います。体現するのが当たり前になっています。社内には、すごくオーナーシップを持ってる人が多くて、新しく入った人はその人の姿を見てそういう組織のバリューを意識しています。目標にバリューを入れたので意識する機会は増えたと思います。自然と体現できているように今は思うが、人が増えた半年後にどうだろうってのはあるので、そこでまた考える必要はあるかも。そこはまだ模索中です。

入社後も相手と会社のズレをなくす、すり合わせが定着の鍵

(川田)
エンジニアが離れるのは、自分の認識とズレが生じて、それが積もり積もった時にあります。例えば、チームで開発したいと思って入ったが、一人の部署に配属されたとか。ゲームはやりたくないと思って入ってきたのに、ゲームの部署にに配属されてちゃうとか。ズレをなくすために入社前もそうだが、入社してからも1on1などででケアしています。キャリアの思考、悩んでることとかでズレをなくすことが大切だと思います。1on1の頻度は月に1回、時間は30分から1時間で足りなかったら後日やります。

(松崎)
人事のことをPX(People Experience)と呼んでいます。他社だとEX(Employee Experience)。従業員の価値・体験を設計するのに力入れています。入社前の感じ方にズレないようにしていただいて、入った後はオンボーディング、日報、社外の人による月1の勉強会の開催などに取り組んでいます。また、入社後にオンボーディングのプログラムをその人自身に考えてもらったりもします。特に中途で入社したメンバーだから気づく点があるので、当事者になって改善してもらいます。

 

今回は、採用市場でも人気の高いエンジニアの採用と定着というテーマでの対談でしたが、獲得競争の激しい人材だからこそ、広い意味での「育成」が大切なように思いました。エンジニアの採用に課題を感じている企業の方は、この機会に自社の育成を見直してみるのも良いかもしれません。とはいえ、新卒採用における「育成」って何だろう、とお困りの人事の方はHRTech企業のHRBrain、POLに相談してみてください。


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